歴史的な瞬間を撮影したのは、ニューヨーク在住で映像関係の仕事をしている日系アメリカ人の杉本慧さんです 。
世界を揺るがせた2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ。通称「9.11」。テロリストがハイジャックした旅客機2機が世界貿易センタービルのツインタワーに突っ込んだことでビルは倒壊。ニューヨーク市の統計によると2753人が命を失いました。旅客機の突入を受けて炎上するツインタワーが、次々に倒壊。そんな凄惨な歴史的瞬間を収めた未公開映像が7月24日、YouTubeで公開されました。約57分のオリジナル映像のほか、6分16分の短縮版、さらに4K解像度に変更した短縮版の3バージョン。7月30日時点で合計100万回以上も再生されています 。
救急車かパトカーのサイレンがひんぱんに鳴る中で、莫大な煙を出すツインタワーのうち1棟がわずか数秒で原型を留めない姿に崩れ落ちました。残されたもう1棟もまもなく崩れ落ちます。この動画に世界中からコメントが寄せられています。 💬 「これを世界にシェアしてくれてありがとう」 💬 「この映像が歴史に別の視点を与えてくれたことに改めて感謝します」 💬 「これを見ると、今でもとても悲しくなり、何度も胸が張り裂けそうになります 」
歴史的な瞬間を撮影したのは、ニューヨーク在住で映像関係の仕事をしている日系アメリカ人の杉本慧さんです。
NY在住の日系アメリカ人が撮影。「これはただごとじゃない」と自宅の屋上でビデオカメラを構えた
この凄惨な歴史的瞬間を撮影したのは、ニューヨーク在住で映像関係の仕事をしている日系アメリカ人の杉本慧さんです。BuzzFeed編集部は7月30日に取材しました。当時24歳だった杉本さんは9月11日朝、駐車していた自動車を移動させるために路上を歩いていたところ、多くの人が騒いでるのを見て、ツインタワーのうち1つから煙を出していることに気がついたそうです。急いで自分のマンションに戻り、屋上で友人たちとツインタワーを見ていたところ、もう1棟に旅客機が突っ込むのが見えました。「単なる火災ではなく意図的なものだ」「これはただごとじゃない」。外出先で撮影するのが趣味だった杉本さんは、Sony VX2000というビデオカメラで撮影を始めました。「ありったけのバッテリーを持っていきましたが、持つか心配でした」と振り返りました。そこから約1時間にわたって撮影を続ける間に、2棟のビルは崩れ落ちたそうです。「まさかビルが倒壊するとは思わなかった」と話します。杉本さんは当時、警察署にビデオカセットのコピーを持参しましたが、パニック状態にあった署では相手にしてもらえず、倒壊の瞬間を撮影したビデオも親しい友人に見せる程度だったそうです。ただし、最近になってビデオカセットをデジタル変換してパソコンに取り込む機器を入手したことで、過去のビデオカセットのデータ化を進めていたそうです。デジタル化したことがきっかけで、「DJ Kei」の名義で自ら運営するYouTubeチャンネルに「政治的な動機ではなく、純粋に一つの歴史の記録になれば」と投稿したそうです。思わぬ多大な反響があったことに驚いていると話していました 。
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