久しぶりに覗いたFacebookで、今は亡き母親と愛犬たちの穏やかな写真を見つけた投稿者さん。穏やかな日常と思い出を切り取った、素敵な写真が話題です。投稿者さんに、写真の思い出も語ってもらいました 。
女性とワンちゃんが椅子に座り、一緒にみかんを食べている1枚の写真。何気ない日常の光景ですが、実はここに写っている人も犬も、もうこの世にはいません 。
今は亡き母親と、今は亡き愛犬。すでに世を去った人たちの、何気ない日常を切り取った投稿がSNSで話題です 。
久しぶりに覗いたFacebookで、今は亡き母親と愛犬たちの穏やかな写真を見つけた投稿者さん。穏やかな日常と思い出を切り取った、素敵な写真が話題です。投稿者さんに、写真の思い出も語ってもらいました。
これ、親戚界隈でも爆笑され、「絶対葬儀でも使え」と言われた写真です。これは亡き母と亡きさくら(雑種 ♀ )が一緒にみかん食べてる日常シーンです。さくらはみかん大好きで、よく母からもらって、パクパク食べてました。さくらも母のこと大好きでした。タイトル「女子会」pic.twitter.com / RCdQkLXCjN
写真を投稿したのは、X(旧Twitter)ユーザーで、写真に写っているワンちゃんの飼い主「かこい」さん(@_KA_KO_I _ ) 。
「 女子会」とタイトルをつけた写真を8月25日にXに投稿すると、約4.5万件の「いいね」が集まりました 。
愛犬さくらちゃんとお母さんの「女子会」
この写真は2013年11月に撮影されたものです。かこいさんのお母さん(2022年没)と、愛犬の「さくら」ちゃん(2017年没)の生前の楽しそうな姿が写っています 。
みかんが大好きだったというさくらちゃん。お母さんと一緒に、みかんを食べられるのがうれしくてたまらない。そんな様子が伝わってくる写真です 。
かこいさんにお話をうかがうと 、
「 この写真撮影時は冬だったと思いますが、母がみかんを食べようと剥いているとさくらが寄ってきて、母の向かい側の椅子に飛び乗り、母の剥いてくれたみかんを待っていました 」
「 食べるか ? と聞く母に大きな声で『わん!!』と答えるさくらの様子はとても微笑ましく、思わず携帯のカメラを起動したのがこの一枚です 」
と撮影した時の思い出を語ってくれました 。
愛犬と飼い主の穏やかなやり取りが目に浮かぶような写真に、SNSでは 、
💬 「 理想の女子会 」
💬 「 幸せな時間はこうやって残るんやね 」
💬 「 全部が良すぎてボロボロ泣いちゃった 」
💬 「 私の亡き愛犬もみかん大好きで母の腕を引き寄せてよく一緒に食べてました。親孝行します 」
💬 「 温かくて愛らしくて優しくて本当に良い写真です 」
など、素敵な写真だという声や、自分も親孝行したいといった温かい声が寄せられました 。
「あずき」ちゃんとお母さんの写真から始まった一連の投稿
かこいさんのお母さんと愛犬たちの在りし日を切り取った写真の投稿は、8月24日から始まっています 。
「 Facebook久しぶりに覗いたら、亡き母と亡きあずきが畑でまったりしてる写真見つけて、思わず泣きそうになった」と投稿された写真には、畑仕事をしているお母さんと、亡くなった愛犬「あずき」ちゃんがくつろぐ姿が写っています 。
2015年5月に撮影されたというこちらも、良い写真ですね …… !
facebook久しぶりに覗いたら、亡き母と亡きあずきが畑でまったりしてる写真見つけて、思わず泣きそうになった。pic.twitter.com/KTUNGYtfvC
かこいさんによると、あずきちゃん(2021年没)は愛情を与えてくれたお母さんのことが大好きだったそうです 。
「 後追いする子供というのでしょうか、母親の姿が見えなくなると不安になって家中を探し回ったり、母が外にいると分かると玄関から飛び出して母親の元に行くという光景がよく見られました 」
「 そんなあずきの性格を分かってか、母は時々家の中でかくれんぼしていて、あずきが母を見つけると、母がそれに反応してあずきを追いかけて、年甲斐もなくドタバタ追いかけっこしていました(笑 ) 」
といった、微笑ましいエピソードも教えてくれました 。
亡き母と、亡きあずき。娘のような、孫のような。このふたり、めっちゃ相性良かったんです。誰も待ってないと思うけど、第二弾投稿してみました(笑)pic.twitter.com / PqKM8nexYv
かこいさんは、続けて「娘のような、孫のような」関係のあずきちゃんが、お母さんの腕の中でうっとりしている写真を投稿しています 。
かこいさんによるとお母さんとあずきちゃんは 、
「 母は動物が大好きでどの子にも分け隔てなく接してくれましたが、あずきはうちにとって初めての室内犬でしたので、もう一度子育て(孫育て?)するような感覚だったのかもしれません 」
「 買い物もいっしょに連れて車で行くのですが、基本的にお店には一緒に入れないので、あずきだけ車でおとなしくお留守番していました。時々わんちゃんも入店できるホームセンターに行くと、母もあずきもとても楽しそうにしていたのを思い出します 」
とのことで、とても仲良しだったそうです 。
お母さんと愛犬「龍之介」君との思い出
8月27日、かこいさんは愛犬「龍之介」君(2020年没)の写真も投稿していました 。
こちらの写真では、お母さんのお尻でくつろぐ龍之介君の姿が確認できます 。
亡き母と亡き龍之介 ♂ 。龍之介は私が母への相談もなしに保健所から引き取ってきた子です。最初は「なんで!!うちでは3匹(さくら、あずき、龍之介)も飼えないよ!!!」と言ってたのに、結局命名したのは母でした。龍之介はそんな母が大好きで、母のデカいオケツでくつろいでました。pic.twitter.com / BDc1OC3mMb
龍之介くんは、かこいさん自身が保健所から引き取ってきた保護犬だったそうです 。
かこいさんに龍之介君のお話をうかがうと 、
「 母になにも相談せずに引き取ってきたもんですので、社会人になって母から一番叱られました。その時に自宅には2匹(さくらとあずき)が先住犬としていたので、『うちでは3匹も飼えないよ!!』と言われたのですが、もう引き取ってきたし、私が育てるし … … と言おうとしたところ、龍之介は母に何かを訴えるように突然ワンワン吠え始めたんです 」
「 その姿を見て母が『あんた、名前は!?』と話しかけ、龍之介がワンワンと答えるように吠える、すると『そうか!龍之介か!』と突然言いだし … … そのまま名前が採用されました 」
など、龍之介君が命名された時のエピソードを教えてくれました 。
BuzzFeed編集部は亡くなられたお母さんについて、投稿者さんにどのような方だったのかお話を聞いてみました
――投稿された写真は、どれもワンちゃんたちの安心感が伝わってくるようです。お母さんは、どのような方だったのか教えてください 。
「 母はどんなにきついことがあっても我慢強く、家庭内でトラブルがあったときや、祖父母の介護、そして母自身の病気療養中でも弱音を吐くことはほとんどありませんでした。強くてたくましい芯のある人だったと思います 」
――そんなお母さんは、ワンちゃんたちをどう思っていたのでしょうか ?
「 元々、母自身が子供の頃から猫を飼っていたようですが、母が一番かわいがっていた猫のミイという子がいたそうです。その子は、交通事故に遭って亡くなってしまったそうでした。その経験から、母はもう動物は飼わない気持ちがあったと聞いてます 」
「 それでも、どの子にも同じように愛情をかけ、その一つ一つの命に最期まで向き合っていました。『どうせみんな最初だけ世話して、結局私がお世話することになるんだから!』と文句を言っていたこともありましたが、なんだかんだ一番楽しそうにしていたのも母でした。大切なミイの死で傷ついた心を癒やしてくれたのも、また動物だったのではないかと思います 」
・・・・・
大切な人や大切なペットたちとのお別れは、いつかやってくる避けられないものです。かこいさんが投稿された写真を見ていると、何気ない日常こそがかけがえのないものだと気づかされます 。
亡くなったペットや大切な人のことを忘れないためにも、普段からたくさん写真を残しておきたいですね 。