中学校教員として24年間のキャリアを積んだ女性が、今年で退職するとSNSで明かしました。その理由にネットで注目が集まっています 。
中学校教員として24年間働いてきた女性が、今年で退職することをSNSで公表しました。その理由に注目が集まっています。
動画はこれまでに140万回以上再生され、1万件近いコメントが寄せられました 。
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投稿者のブレンダさんは、退職の理由を「子どもたちの保護者がいちばんの要因だ」と明かしました。
「 今も教員として働く人たちの中には、声をあげて発信できない人もいると思うので、私が代弁します 」
「 教育は、時代と共に変化してきました。 … が、もはや耐えられないものになっています。教員の数が不足しているのも、保護者が原因だと言っていいでしょう 」
「 24年間、教育現場の変化を見てきました。ですが、いい方向にまったく変わっていません。その多くが、家庭での子育て方針やしつけの欠如が原因です 」
ブレンダさんは、家庭での子育てが行き届いていない例をいくつか挙げました。
保護者が子どもに筆記用具を持たせないことや、生徒が先生の話を聞かず、何度も説明を繰り返さなければいけないこと …… 。
子どもが学校に遅刻する、授業中に平気で通話するなど、授業の妨げになる行為を繰り返すことが日常茶飯事だと、指摘します 。
こうしたことが重なり、本来教えるべきことが「事実上、不可能になっている」といいます 。
「教員は、もはやベビーシッターです。教室で2〜3分起きに起こるトラブルを火消ししなければありません」
「 誇張していません。これが教育現場の真実です 」
「 24年間、教員をやってきました。ですが、新しいタイプの生徒と保護者にはもう対処できません 」
「 私の教えなんか、子どもたちは誰も気にしていません。なぜなら保護者たちも気にかけていないからです。教育現場はもう斜陽なんです 」
投稿には、現役の教員を中心に、共感の声が多く寄せられています。
💬 「 6年間教員をやってきましたが、そろそろ辞めようと思っています。まったく持続可能じゃない仕事です。この感覚は、教員をやった人にしかわからないと思います 」
💬 「 私も32年間教員をしてきました。生徒たちに情熱をささげてきましたが、時代は変わりました。現代は、子どもも保護者も教師に対するリスペクトに欠けています 」
💬 「 『 教員はベビーシッター』 … まったくもってその通りです。18年目で教員を辞めました。子どもたちを教え、育てることには合意しましたが、他人の子ども面倒を見るのは仕事じゃない 」
BuzzFeedは、投稿者のブレンダさんに詳しい話を聞きました。
ブレンダさんは、教育現場がこうなってしまった背景に一つに、子どもが主導権を握る「子ども中心の家庭」が増えたことを挙げました。その結果、自由奔放な態度を教室に持ち込む生徒が増えたといいます 。
「 保護者は、子どもたちに自己制御や感情のコントロール、公共の場での振る舞い方、大人との接し方など、基本的な生活スキルを教えていないように思います 」
続けて、子どもがこうしたスキルを身につけられないのは、いまの"ネット社会"にも原因があると指摘します。
「 最近は、論理より感情ベースの社会になりましたよね。過度に傷つきやすい子どももいるので、子どもに実力をつけさせたり、厳しいしつけをしたりすることはなくなった。代わりに、子どもの成長を黙って見守る世の中になりました 」
「 SNSの脅威は、学校や授業にも入りこんでいます。その結果、先生は教えることがメインではなくなり、審判のように取り締まることが多くなりました 」
「 だから今は、授業そのものに対してではなく、クラスの秩序が乱れていることに怒る保護者が多いです。でもそれは教員の仕事じゃない。教員の仕事は、教えること。スマホの利用などを教えるのは、保護者の責任です 」
最後にブレンダさんは、悩む現役の教員たちに「あなたの責任じゃないから追い詰めないで」「もし心の問題が出てきたら、あなた自身のキャリアを見つめ直す時期にきているのかも」とアドバイスを送りました 。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙島海人