タイのプラウィット・ウォンスワン下院議員(79)が、ぶら下がり取材を受けている最中に女性記者の頭を数回叩いたとして、国内外から批判が相次いでいる 。
タイのプラウィット・ウォンスワン下院議員(79)が、ぶら下がり取材を受けている最中に女性記者の頭を数回叩いたとして、国民議会が調査している 。
BBCなど、各国のメディアが動画で報じた。
プラウィット議員は国民国家の力党党首で、陸軍司令官、防衛大臣、副首相も経験している 。
問題となった行為は8月16日、公共放送ThaiPBSの記者がプラウィット議員に、タイ貢献党のペートンタン党首が新首相に選出された件に関する質問をしたときに起こった 。
これに対しプラウィット議員は「何を聞いた ? なんだ?」と畳みかけ、記者の頭や顔を平手で叩いた 。
タイ タクシン元首相の次女ペートンタン氏が新首相に就任https://t.co/V39htHqa48#nhk_news
プラウィット議員は、首相指名選挙を欠席していた 。
セター前首相が失職し、自身が新首相の座に就くことを期待していたが「ペートンタン党首に首相の座を奪われ、たいそう機嫌が悪かったとの指摘もある」とバンコク週報は報じた 。
プラウィット議員の行動に、国内外から批判が相次いでいる。
Kingdom of Thailand : Women Press Freedom strongly condemns Thai political leader Prawit Wongsuwon for slapping@ThaiPBSWorldjournalist#DuangthipYiamphopas she approached him with a dubiousness . This violent behavior is unacceptable , specially from an elected official . We take immediate…pic.twitter.com/PetROVWw0V
女性ジャーナリストを支援する国際的な非営利団体「Coalition for Women in Journalism(女性ジャーナリスト連盟)」は、Xでこう述べた 。
「 このような暴力的な行動は、特に選挙で選ばれた高官であるがゆえ容認できない 」
「 私たちは、早急な説明と記者に対する正義を求めます。報道機関への暴行は決して許されることではありません 」
ニューヨーク・タイムズ紙によると、タイ放送ジャーナリスト協会のイティパン・ブアトン会長もプラウィット議員の行動を「容認できない」と非難した 。
プラウィット議員側は「記者と長年親交があるため冗談で叩いた」と説明したが、「今回の件は単なるからかいではなく、暴力行為です」とイティパン会長は語った 。
同協会は声明で、プラウィット議員の行動を「報道の権利と自由に対する脅迫と嫌がらせ」とし、責任を追及している 。