LGBTコミュニティ向けのマッチングアプリ「Grindr(グラインダー)」が 、 パリ2024オリンピックの期間中、選手村では位置情報の機能を無効にすると発表した。セクシュアリティを公表していないアスリートや、同性愛が違法な国出身の関係者を保護するためだ 。
LGBTコミュニティ向けのマッチングアプリ「Grindr(グラインダー)」が、 パリ2024オリンピックの期間中、選手村では位置情報の機能を無効にすると発表した。
LGBTのアスリートのプライバシーを保護するためだ。同社は声明で次のように述べた 。
「 アスリートがアウトでない(セクシュアリティを公表していない)場合、もしくはLGBTQ+であることが危険または違法である国の出身の場合、Grindrの使用は危険にさらされる可能性があります。好奇心旺盛な個人が、アプリで彼らを特定し、アウティングするかもしれません 」
アウティングとは、個人のセクシュアリティを同意なく周囲や世間に暴露する行為を指す。Grindrは同様の理由で、北京2022 冬季オリンピックでも選手村の位置情報を無効にした 。
LGBTコミュニティ向けのマッチングアプリ「Grindr(グラインダー)」が、 パリ2024オリンピックの期間中、選手村では位置情報の機能を無効にすると発表した。セクシュアリティを公表していないアスリートや、同性愛が違法な国出身の関係者を保護するためだ。
人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、世界で少なくとも67カ国が、同性の成人同士の同意ある関係を犯罪とみなす国内法を有している。加えて少なくとも9カ国では、トランスジェンダーやジェンダーノンコンフォーミング(男女の2択にとらわれない性のありかた)の表現そのものが違法である 。
選手村での位置情報がブロックされることで、Grindrユーザーはマッチング対象の相手を近くで探す「Explore」機能や、旅行などの移動前に一時的に自分のプロフィールに都市を追加し、現地の人とチャットなどができる「Roam」機能を利用できなくなる 。
オリンピックでは数万人規模の選手や関係者、観客が開催地に訪れるため、選手村周辺では出会いの機会が増える。選手村内部だけでなく、現地の人とオリンピック関係者がつながることも多い 。