湯気立ち上るアツアツのお吸い物 … … に見える“木彫りのお吸い物”がX(旧Twitter)上で話題を集めています。お吸い物ならではの「自然な透明感の表現にこだわりました」と、製作者のキボリノコンノさんは語っています 。
え、これ本物じゃないの ? 湯気立ち上る“木彫りのお吸い物”が話題です 。
木彫りアーティストのキボリノコンノさん(@kibori_no_konno)が8月23日、「最高傑作」と称する作品を投稿したところ、X(旧Twitter)上で約4.8万件の「いいね」が集まりました 。
できたてのお吸い物、その正体は……?
最高傑作ができました!木彫りの「お吸い物」です。透明な汁から湯気まで木彫り&着色で表現しました。#木彫り#woodcarvingpic.twitter.com / nXSs9FvF4x
「最後まで見入ってしまいました」不思議なお吸い物にネットは驚愕!
本物にしか見えない“木彫りのお吸い物”には 、
💬 「 水面が気になって最後まで見入ってしまいました 👀 」
💬 「 お汁が見えるのに、入ってない ! ! 」
💬 「 透明なお出汁に違和感がない … … 。どうなってるんだあw 」
💬 「 最初CGかと思ってごめんなさいm ( _ _ ;) thousand 」
など、たくさんのコメントが寄せられました 。
BuzzFeed編集部は、“木彫りのお吸い物”を製作したキボリノコンノさんに話を聞きました。
SNSを見て製作方法をひらめいた、とキボリノコンノさん
「期間は40日」。お椀を彫る機械の開発からスタート
にじまない方法を「あらゆるオイルや塗料」で実験
ーー湯気を着色するなどの細かな工夫が素敵です ! お吸い物を作るにあたって、こだわったポイントを教えてください 。
「 より自然な透明感の表現にこだわりました 」
「 透明感を出すために、汁が入っている部分をお椀より1段階濃い色にしています。ですが、絵の具で着色するとお椀の木目が見えなくなりリアルさがなくなってしまうため、家具の着色などに使用する茶色いオイルを使用しました 」
「 しかし、オイルで着色をすると、着色をしていない部分にもオイルが木に染み込んでいくため、汁が入っている部分と入っていない部分との境界線がにじんでしまいました。そこで、あらゆるオイルや塗料を使用して、にじまない方法を実験しました 」
「 オイルを塗っていない部分に透明な蜜蝋を塗ったところ、境界線からにじんでしまったオイルの色が綺麗に消えたんです。にじんでいたのは茶色いオイルの油分だけで、色素は染み込んでいなかったことを発見し、にじみのない着色でリアルな透明感を実現することができました 」
ーー難しかった点はありますか ?
「 三つ葉の茎と茎のつながっているところが非常に折れやすいので、折れないように彫刻するのがとても難しかったです 」
ーー「次はこういう木彫り作品を作ってみたい!」というアイデアがもしあれば、教えてください 。
「 作りたいものリストは100個ほどあるのですが、実際に作る作品はリストから選ぶのではなく、『これ作ったらめちゃくちゃ面白そう』とひらめいた瞬間に作り始めてしまうので、次もきっと急にひらめいて作るんだと思います 」